職人の逃げ、隠し蟻組

桐たんす等の引出しの前板を組み付けたりするのに使う組手です。

包み蟻組みと呼ばれます。

こちらも、桐たんす等の組み付けに普通に使われる組手で、通し蟻組みと呼ばれます。

これらの木組みは、組手の様子が外からよくわかります。

こちらも桐材ですが、隠し蟻組と呼ばれます。

外からアリ組が見えません。
この隠し蟻組は、たまに桐たんすでも使われているのを見かけますが、どちらかというと、桜材や、桑材、ケヤキ等、堅木の組付に使われます。

こちらは、桜の机の天板の隠し蟻組を作っている様子です。

桜の机の隠し蟻組の加工が終わりました。

桜の机の組立の様子です。隠し蟻組がとんがって見えます。
隠し蟻組は、手間がかかって高級な造りと言われたりしますが、実は、外から見えないので、それほど気を使う仕事ではありません。

組立が終わりました。
堅木は、桐や、檜などの、柔らかい木と違って、少し甘めに、組手を作らないと、木が割れてしまいます。
甘めに、組手を造ると、多少組手のあいだに隙間が目立つこともあります。

でも隠し蟻組ですと外から見えないので職人としては助かります。
わざわざ、アリ組を隠して、手の込んだ隠し蟻組にするのは、本当は職人の逃げなのです。
お問い合わせは、こちらです。
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コメントの投稿
No title
私達シロウトから見ると隠し蟻組は高級品と思っていましたが
作る側からみるとそういう意味合いもあることが分りました。
通し蟻組も木口の木目がアクセントになるので
見せる継ぎとして挑戦してみたいですね。
作る側からみるとそういう意味合いもあることが分りました。
通し蟻組も木口の木目がアクセントになるので
見せる継ぎとして挑戦してみたいですね。
Re: No title
今まであまりしたことのない事を試してみたり、やってみたりすることは、最初のうちは、訳がわからなくて、億劫になったりと大変ですが、そのうち、面白くなってきて、ワクワクするようなトキメキに変わっていくことが多いように思います。
ぜひ、いろんなことをやってみて下さい。
2013-02-24 05:29 :
大東 URL :
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