漆塗り直し、箪笥再生

漆を塗り直して、再生した箪笥です。

元は、こんな風な古い傷んだ「漆を塗った箪笥」でした。
まず、古い漆を、剥がしてから、直しますが…。

古い漆が、ポロポロと剥がれるのは、漆や下地の劣化と、もう一つの大きな原因は、木が長い年数経つと縮ん出来て、割れたりして、木地が動くからです。

つまり、木地の動きについていけなくなって、下地ごと、漆塗りの部分が、剥がれてきます。

縮んだ木地の幅を、修正するように、

新しい木を、継ぎ足したり、差し入れたりして、、木地が動かないように直します。

それから、、節の凸凹やへこんだ所を、埋め木したりします。

直し終わったら、木地の表面のデコボコをかんなで削って、平らにします。

たんすの裏側も、きっちり直して、平らに削り直します。
たんすの裏側は、箪笥を支える大事な部分だからです。

直して、引き出しなどの調整も終わったところです

そして、やっと布を貼ったり、下地を入れたりする、漆塗りの工程に入ります。

まず、生漆をたっぷり浸み込ませて、木地を固めます。

それから、布を着せます。 箪笥全体に糊漆で布を貼り付けます。

※糊漆は、コメの粉から造った糊と生漆を混ぜて造ります。

さらに漆の下地を付け。漆の下地は3回位に分けて付けます。
※漆の下地は、「細かい土の粉」と「水」と「生漆」を混ぜて造ります。
付けては、固まったら研ぐ、これを繰り返しますので、大変な、手間と日にちがかかります。

やっと、下地付けが終わり、表面を生漆で固めて、下地の完成です。
漆の下地ができて、初めて、刷毛で漆を塗ります。

下塗りから、始まり、

中塗りへと、

そして漆が乾いたら、研ぎます。

塗っては、乾かし、研ぐことを繰り返します。

最後に上塗します。

ようやく、金具をつけて出来上がりです。
箪笥や、家具を直して、漆を塗り直すのは、,、たくさんの日にちがかかります。
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