桜、書斎机(拭漆デスク)

今回は、以前、お客様のご注文でお造りした、桜の書斎机(デスク)を紹介したいと思います。

幅1130x奥行700x高さ730mmで、結構大きなデスクです。

厚さ3cmの桜の無垢材を使って、造りましたので、すごく頑丈です。

無垢の桜の木ですので、ちょっと重たいですけど、何年でも使えると思います。
お客様は、大学の先生でしたが、この机で一生お勉強されることと思います。

仕上げは、漆を使いました。
生漆を何回も浸み込ませては、拭き込むことを繰り返す拭き漆という仕上げです。
漆黒という言葉がありますが、拭き漆は、暗褐色の色と艶が出ます。
詳しくは、こちらをご覧ください

引き出しの内側は、桐を使いました。
引き出しは、軽く、狂いにくい桐が一番使いやすいです。

漆で仕上げる前の、木地の様子です。
本体は、桜の無垢材を使い、引き出しの内は、桐です。

引き出しの前側の様子です。

引き出しの先側(後側)の様子です。

引き出しの底板を削って合わせる様子です。

引き出しの側板を削って調整している様子です。
桐たんすの引き出しを仕込むのと同じやり方です。

やはり、鉋を使って、手作業で行いますと、精度が上がります。

桜の書斎机の天板を組み付ける前の様子です。

天板と胴板は、隠し蟻組で組み付けました。
正式には、留形隠し蟻組接ぎと呼びます。

天板を裏返して、加工している様子です。

左右二つ割りの引き出しを受ける棚板と、天板をつなぐ部材を束と呼びますが、

束は、蟻ホゾと蟻溝で、天板と棚板に吸い付きます。
まず、外れることはありません。

棚板と胴板のホゾ組の様子です。

棚板と幕板のホゾ組の様子です。

厚さ、約3cmに挽いてもらった桜の木です。
これだけの量の桜の木を使いました。

核を入れて接ぎ合わせて

カンナで削って

天板や、胴板など、一枚の大きな板にして

それを組み立てて、桜の書斎机が出来上がりました。
ところで、机の一番下に、畳ずりと呼ばれる部分があります。

この畳ずりは、胴板と核で糊を付けずに吸い付けて、胴板の反りを止めます。

無垢の桜材を、拭漆で仕上げて、

お客様の書斎にお納めした、桜の書斎机といいますか、拭漆のデスクです。
お問い合わせは、こちらです。
- 関連記事
スポンサーサイト