漆塗り、箆(へら)付け

漆塗りの作業をしています。漆の下地を付けています。
普通、朱などの顔料を漆に混ぜて塗りますが、その前に、むっくりと仕上がるように、下地付けと言う事をします。

全体は、実はこんな箪笥です。漆塗りの箪笥になりますが、それはさて置き、

漆と、お米の粉で作った糊で、布を貼ったり、

さらにその上に、漆と土を練り合わせて付けたりします。
このようにして、下地を造っていきますが、

この下地付けの作業は、全て、箆(ヘラ)という道具を用いて行います。

漆の下地付けに使う、箆の刃先は、薄く包丁のように削って調整します。

と言っても、薄く削りすぎると、腰がなくなってうまく下地を付けることができません。
薄いけれども、腰を残すように、また、しなやかにしなるように削って仕立てます。
上手く下地付けをするには、上手に、ヘラを、鉋や小刀で削らなくてはなりません。

このようによく調整されたヘラによって、漆の下地を、なるべくうすく、出来るだけ同じ厚みで、表面の凸凹なしに付けることができます。
この下地に関する作業は、結構難しく、俗に「箆付け八年、塗り三年」とも言われます。
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