漆塗り、色々

手板と言って、言わば、漆塗りの見本です。
うちでは、桐や檜など、余った木で作ります。

手板ですが、漆を塗る前の下地を付けた段階です。
凸凹を作ってみたり、布を貼ったり、和紙をはってみたり、その他、色々な下地を造って試します。

たくさんの、漆の手板の下地ができました。
何かのついでの時に、5枚~10枚位造って試して見ます。

下地の上に、何回か漆を塗って仕上げた手板です。もちろん、この状態から、さらに漆を塗ったり、研いだり、磨いたりして、色々と試してみることもあります。
漆を塗るのも、黒漆や透き漆や朱色等、また艶消しや、艶を出す等、漆の種類や、色や、塗り方を変えて、色々試して見ます。

ということで、うちには、たくさんの、漆の手板がありますが、お客様に漆塗りの見本として見て頂いたり、作業の参考にしています。

こちらは、壁に貼って、漆のたれ具合を調べています。
うちでは、お椀など小物と違って、家具など大きなものに漆を塗っています。漆が柔らかすぎると乾かす時にタレが出ます。逆に硬すぎると、広い面が塗れません。
また漆の乾くスピード、時間も大事です。早すぎると塗れませんし、刷毛ムラが出来て安物のペンキを塗ったようになってしまいます。遅すぎるとタレができたり、溜まりができて、乾かない部分ができて困ります。
それで、漆の硬さ、または、柔らかさが、さらに乾く時間が、うちの作業に合うか見ています。

漆の硬さ、乾くスピードの他、漆の色等、温度と湿度によって変わりますので、いつも、試験して調べて、また調合し直したりして塗ります。
ということで、たくさんの漆の試験用紙がたまります。

漆の試験が終わったは紙は、まとめて、切って、貼って、データとして残しておきます。
お客様にも、漆の色見本として見ていただいています。
漆塗りは、限りなく、色々です。
色々と用意しておりますので宜しくお願い申し上げます。
お問い合わせは、こちらです。
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コメントの投稿
No title
漆は木地に直接塗るものと思っていましたので、
下地に布や和紙が使われていることは知りませんでした。
色見本といっても一つ一つそうやって手づくりで本物を用意すると、
印刷した色見本とは違って出来上がりの風合いまで確認できるところがメリットですね。
下地に布や和紙が使われていることは知りませんでした。
色見本といっても一つ一つそうやって手づくりで本物を用意すると、
印刷した色見本とは違って出来上がりの風合いまで確認できるところがメリットですね。
Re: No title
漆塗りは、本当にいろんな技法がございます。
職人として、少しでもうまくできるように、手板などを作って研究しております。
2013-01-22 11:05 :
大東 URL :
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